実は青くない?体色の秘密

体長約6cm。東インド洋から西太平洋の温帯域に分布します。日本では紀伊半島以南の太平洋側に生息しており、珊瑚礁域の浅いところでよく見られます。

コバルトブルーの体色が美しく、かつてはコバルトスズメとも呼ばれていました。ルリスズメダイの体色は実は青い色素を持っているわけではなく、体の表面にある「虹色素胞」という細胞が可視光線のうちの青い光を反射しているのです。この「虹色素胞」によるブルーはネオンテトラにもあります。この色の原理は構造色と呼ばれ、カワセミやモルフォチョウ、タマムシなどに備わっており、光の強さ、見る角度によって色は変化します。ルリスズメダイやネオンテトラが持つ「虹色素胞」は神経によって制御され、自ら体色を変化させる仕組みを持っています。それは音声を持たない魚類ならではのコミュニケーション手段となっているのです。

鮮やかなコバルトブルーのルリスズメダイ

参考文献

いおワールド かごしま水族館 | 水族図鑑 | ルリスズメダイ 2024年11月4日閲覧

東邦大学メディアネットセンター | 青い魚はなぜ青い? | 大島 範子 2024年11月4日閲覧

大島 範子 (2016)「魚の体色とその変化:メカニズムと行動学的意」色材協会誌, 2016 年 89 巻 6 号 p. 178-183 2024年11月4日閲覧


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