イワシの過剰漁獲で減少する南アフリカのペンギン

アフリカ南端ケープ地方に分布するペンギンです。全長約70cm、体重約3kg。潜水能力に優れており深くは130mも潜行することができ、カタクチイワシなどの魚類や甲殻類、イカやタコを捕食しています。

同じくケープペンギン属のフンボルトペンギン、マゼランペンギン、ガラパゴスペンギンとは見分けがつきづらいですが、
胸のラインが1本で細く、顔の白い部分が多いというところがケープペンギンの外観の相違点です。

19 世紀初頭にはおよそ 400 万羽いましたが、2019年の統計によればわずか2万頭あまりにまで激減しています。主な原因は餌不足です。気候変動や過剰漁獲によりケープペンギンの好物であるイワシは減少しており、だからと言ってイワシを禁漁とするのは地元の漁業にとっても死活問題でもあり、南アフリカ政府は部分的に緩衝地域を設け緩衝地帯で、巻き網漁を禁止することを検討しています。

上野動物園のケープペンギン
ケープペンギン 属の見分け方

参考文献

ニフレル | 生きもの図鑑 | ケープペンギン 2024年9月1日閲覧

ナショナルジオグラフィック | 撮影ストーリー | ケープペンギンが危ない、15年後に絶滅の恐れも 写真12点 | (2021年11月13日) 2024年9月1日閲覧

Cannon, John C. (2017年3月24日) “生態学的罠(ecological trap)」が絶滅危惧種のケープペンギンを罠に掛ける”. MOGABAY 2024年9月1日閲覧

“African Penguin Spheniscus demersus”. San Diego Zoo Wildlife Alliance. 2024年9月1日閲覧


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