Pygocentrus nattereri (Kner, 1858)

ピラニアのイメージを最悪にした米大統領

体長20 – 30センチメートル。ピラニアナッテリーはピラニアの仲間で代表的な種で、南アメリカ北部・中部の淡水の川や湖に生息します。ピラニアは現地のインディオの言語で「歯のある魚」という意味で、肉食性で鋭い歯があります。ピラニアというと集団で大きな動物を襲う凶暴なイメージがありますが、普段は植物や昆虫、小魚を餌としており、実際には極度の飢餓状態でないと群れで獲物を襲うことは少ないと言われています。群れを作るのは捕食のためというより天敵からの防御の為です。

凶暴なイメージの一因はアメリカの元大統領セオドア・ルーズベルトにあります。1913年のアマゾン探検について書いた体験記『ブラジルの手つかずの自然の踏破』に、泳いでいる人をピラニアが食い殺す話や、わずかな血の匂いを嗅ぎつけて狂い立つ様子が描かれているからです。実際その様子は地元民が探検隊をもてなすためにピラニアが住む池に死んだ牛を投げ込んで餌にさせた演出だったようです。しかしその後も1970年代後半には人を襲うピラニアを題材にした映画がヒットして続編が作られるなど、現在に至るまで、そのイメージは拭い切れずにすっかり定着してしまっています。

またピラニアは捕食や同種間の争いなど、攻撃的な行動の際に音声を発することでも知られています。吠えるような声で相手に「近づくな!」と警告を与えています。血の匂いや音に敏感なのは確かなことですので、むやみに近づくのは危険な魚です。

実は臆病な魚ピラニアナッテリー

参考文献

Kastenhuber, Edda / Neuhauss, Stephan C.F. Acoustic Communication: Sound Advice from Piranhas. (2011, December 20) 2024年7月15日閲覧

サンシャイン水族館 | いきふぉめーしょん | カンディルに要注意!ピラニア以上に危険な生物とは? 現地の人々も怯えるその存在 | (2020年11月27日) 2024年7月15日閲覧

ナショナルジオグラフィック | ニュース | “吠える”ピラニア、その意味を解明 | (2011年10月13日) 2024年8月14日閲覧

ヘレン・スケールズ「魚の自然誌」pp.201 – 202


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