Genicanthus melanospilos (Bleeker, 1857)
分布域で違う横縞のキンチャクダイ
体長15cm。東インド洋〜西太平洋の熱帯域、日本では奄美大島以南に分布しており、水深20 – 45mの岩礁やサンゴ礁外縁に多く生息しています。通常はメスからオスへと変化する雌雄同体であり、一匹のオスと数匹のメスが小さなハーレムを形成し、動物性プランクトンを餌として暮らしています。
ヤイトの名前はお灸の関西地方の方言です。メスの緑がかった黄色の体体がお灸の原料「もぐさ」の色に似ていることから名付けられました。ちなみにヤイトの名が付く魚には他にもヤイトハタ、ヤイトガツオ、ヤイトガレイなどがいますが、それらはお灸の跡のような黒色斑が入ることが由来です。
オスは白い背景色に暗褐色の細い横縞が入ります。その姿は西インド洋に生息するゼブラエンゼルフィッシュGenicanthus caudovittatusにそっくりですが、ゼブラエンゼルフィッシュの背ビレにある黒色帯斑がヤイトヤッコにはないことで区別できます。いずれも横縞が特徴ですが、タテジマヤッコ属の仲間です。

参考文献
粟国アーカイブス | 生物 | ヤイトヤッコ 2025年4月13日閲覧
南国魚庵 | ヤイトヤッコ | (2007年11月15日) 2025年4月13日閲覧
WEB魚図鑑 | ヤイトヤッコ 2025年4月13日閲覧