Ostracion cubicum (Linnaeus, 1758)
ハコフグは自分の毒で死ぬこともある?
体長35cm。ハコフグ属の基準種であり、ペルシャ湾、紅海、インド洋から中部太平洋にかけて広く分布します。日本では沖縄などの南西諸島サンゴ礁域に生息しています。幼体は黄色に黒色斑点が水玉状に入りますが、成体となると黄色は色褪せ、斑点は小さくなります。ハコフグOstracion immaculatusとは近縁でよく似ています。ハコフグは骨板に1つずつ大きな白い斑点があるので区別できます。
ハコフグの仲間はストレスを受けたときに皮膚からパフトキシン毒を生成する能力を持ちます。この毒は、混泳している他の魚が死んでしまうほど強力で、ある程度の耐性はありますがハコフグ自体にも影響を及ぼし、自分の毒で死んでしまうこともあるようです。ハコフグも危険を冒してまで毒を分泌したくはないでしょう。ですので黄色地に黒い水玉の派手な模様は、むやみに手を出させない警戒色と考えられます。

参考文献
Benoit Chartrer, Adrien Falzon, (2023, September 9) “Yellow boxfish” Fishpedia. 2025年5月11日閲覧
東京ズーネット | ニュース | 毒をもつ生物(7)やっぱりおそろしいハコフグの毒 | (2020年9月3日) 2025年5月11日閲覧
海と島の雑貨屋さん | Fishes of Minna Island ー水納島の魚たちー | ミナミハコフグ 2025年5月11日閲覧