細菌の蔓延を防ぐ掃除屋
サハラ砂漠以南のアフリカ大陸に生息するアフリカを代表するハゲワシの種です。体長78 – 98 cm、翼幅1.96 – 2.25 m、体重4.2 – 7.2 kg。羽は上が白く、下が茶色で、禿げた頭は暑い日中や寒い夜に体温を調節するのに役立ちます。
主な食料源は、生息地である樹木が茂ったサバンナに生息する草を食むヌー、イボイノシシ、シマウマ、ガゼル、ダチョウなどの動物の死骸です。ハゲワシは死んだばかりの動物を探して空を旋回し、他の腐肉類の鳥や哺乳類の肉食動物を追いかけます。死骸が見つかると、ハゲワシは空を飛び回り始め、他のハゲワシに発見を知らせます。餌を食べ終わると、しばし飛べなくなり、休んでいることがよくあります。
屍体に群がる様子から、良いイメージを持たれていませんが、腐肉食の猛禽類であるハゲワシやコンドルは環境衛生を維持するための役割を担っています。動物の死骸を素早く食べて処分することで、細菌の蔓延を防ぐのに役立っているのです。ハゲワシはアフリカの生態系の重要な一部となっています。
参考文献
White-backed vulture. NATIONAL GEOGRAPHIC. 2024年8月31日閲覧
ITmedia NEWS | 山形豪・自然写真撮影紀 | ハゲワシという鳥の存在意義 | 2011年10月21日 2024年8月31日閲覧
White-backed Vulture: Africa’s Endangered Scavenger. Working with Wildlife 2024年8月31日