Sphyrna lewini (Griffith & Smith, 1834)
T字の頭部の秘密とは
体長1.5 – 2.5m、最大で4mにもなります。熱帯域から温帯域にかけて、沿岸部に広く生息します。和名の漢字表記は赤撞木鮫です。撞木は仏教用語で鐘を打ち鳴らすT字の棒のことです。体表は赤くはないのですが、肉の色が赤身であることからアカシュモクザメとなりました。ちなみにシロシュモクザメは同様に肉の色が白いのが名前の由来です。
シュモクザメの仲間は全部で9種に分類されますが、垂直面で360°見渡せる広い視角を持っています。アカシュモクザメは特に頭部が左右に長いので、左右の視角は32°重なっているそうです。視角が重なることで立体視することができ、動きの速い獲物を捕らえるのに役立っていると考えられます。しかし、その代償として真正面の視野は死角となってしまいますが、T字の頭部は上下の視野に特化して発達した形態と言えるでしょう。餌となるのは様々な魚や甲殻類、イカやタコなどの頭足類です。特にアカエイは大好物でアカエイの持つ毒針をものともしないようです。
ところで一般的にサメは群れない生き物として知られていますが、シュモクザメは多い時で100以上の群れで泳いでいる姿が見られます。しかしその姿が見られるのは日中に限られており、群れる理由は分かっていません。メジロザメ科の多くの種と同様に胎生であり、卵を産まずに幼魚は完全に成長した状態(40 -50cm)で生まれます。幼魚はすぐに自ら餌をとることを覚え、元気に泳ぎまわります。

参考文献
東京都島しょ農林水産総合センター | 伊豆・小笠原諸島の魚 | アカシュモクザメ 2025年1月11日閲覧
Bourton, Jody (2009, November 27) “Hammerhead shark mystery solved” BBS earth news. 2025年1月11日閲覧
ナショナルジオグラフィック | ニュース | シュモクザメの立体視覚は人間並み | (2009年11月27日) 2025年1月11日閲覧
Chappell, Emily (2024, April 8) “Top Ten Hammerhead Shark Facts” Original diving. 2025年1月11日閲覧
東京ズーネット | ニュース | 大小にぎわうサメ水槽 | (2018年6月22日) 2025年1月11日閲覧