野生種か?家畜種か?モンゴル原産の希少なウマ
頭胴長2.2 – 2.6m、体高1.2 – 1.4m、体重200 – 300kg。ウマ科はウマ亜属、ロバ亜属、シマウマ亜属に分かれますが、ウマ亜属の現生種は家畜のウマとモウコノウマのみです。
かつては原産地であるモンゴルを中心にユーラシア大陸の草原に生息していました。野生種は1966年を最後に目撃例は途絶え、絶滅したと考えられています。しかし、動物園に残っていた個体を繁殖させ、再野生化する試みにより、モンゴルの3ヶ所の保護区では個体数が800頭以上に回復しています。
2018年にゲノム分析によりモウコノウマは逃げ出した家畜の子孫だという研究結果が発表されましたが、2021年の再調査により、モウコノウマは家畜化されたことはないという結論に至っています。家畜か否かは臼歯の磨耗が馬具が着けられていた跡かどうかで判断されます。他にも鞍を着けていると背骨に変形が生じることから家畜であるか判断ができるそうです。ウマが家畜化された歴史が長いだけに化石の骨の状態をよく調べる必要があるようです。
参考文献
乗馬メディアEQUIAエクイア | 絶滅から復活した野生馬『モウコノウマ』ってどんな馬? | (2024年2月17日) 2024年6月16日閲覧
AFP BB News | 野生馬、地球上からすでに絶滅していた DNA分析で判明 | (2018年2月23日) 2024年6月16日閲覧
モンゴル通信社 | 特集 | ホスタイ国立公園でモウコノウマの足跡を辿る | (2021年11月1日) 2024年6月16日閲覧