ルリカケス Lidth’s jay


近縁種は遠くヒマラヤに、瑠璃色の日本固有種

日本固有種であり、奄美大島、加計呂麻島、請島の常緑広葉樹林に生息します。全長約38cm のカラス科の鳥でハトと同じくらいの大きさがあります。光沢のある青紫色と赤褐色の羽が美しく、国の天然記念物に指定されています。

奄美大島では毒ヘビであるハブの駆除のために放たれたマングースが繁殖しすぎた事で、固有種である本種やアマミノクロウサギの生存を脅かしました。しかし現在はマングースの駆除が進み、固有種たちは保護され、ルリカケスの生息数も回復しています。

さて、カケス属には本種とカケス、インドカケスの3種います。カケスはユーラシア大陸に広く分布しますが、ルリカケスはカケスよりも、遠くヒマラヤ山脈に生息するインドカケスに近縁であることがミトコンドリアDNAの研究で分かっています。両種は、昔ユーラシア大陸に広く分布していた共通の祖先から、分かれて離れた場所に生き残った「遺存固有種」だと推定されます。

瑠璃色に輝くルリカケス

参考文献

鹿児島県 | 県木・県鳥・県花 | ルリカケス 2024年6月23日閲覧

森林総合研究所 | 森林生物情報 | 森林生物 ルリカケス 2024年6月23日閲覧


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