金魚の原点

和金は全ての金魚の基本となる金魚で、日本で最初の金魚として1502年(文亀2年)に中国から大阪の堺に渡来しました。変異したヒブナをそのまま固定化した品種で、胴長で頭部は小さく、各ひれが短いのが特徴で、最大で20cm以上にもなります。

日本に渡来した当時は高級魚として扱われ、広く庶民に親しまれるようになったのは江戸時代中期で、藩士が副業として金魚養殖を始め、大量生産されるようになったからです。

さて、和金の幼魚は金魚すくいに最も用いられますが、金魚すくいは江戸時代の後期にはすでにあったそうです。ただしすくった金魚を持ち帰るのではなく、すくった数を競う遊戯でした。明治時代後期になると枠に和紙を張ったポイが登場して、和紙を破らずに金魚をすくい上げるという要素も加わったことで人気が高まり、金魚の普及につながりました。

また、和金は体長3cm前後のものを小赤、5cm前後のものを姉金と称して販売されています。それらは「餌金(えさきん)」と呼ばれ、アロワナや古代魚、大型魚などの生き餌として利用されています。

和金は金魚の原点として日本文化の中で親しまれてきましたが、観賞魚に限らないアクアリウムを支える存在でもあります。

金魚の元祖、和金
和金の体は細長くフナのの形
金魚の中でも丈夫な和金
2匹の和金

参考文献

大和郡山市 | 金魚の系統と品種 | 金魚の品種(古来中国より伝来) | (2021年3月19日) 2024年11月4日閲覧

にっぽん てならい堂 | ohanasi おはなし | 江戸の金魚ブーム、きっかけは武士のサイドビジネス?! | (2020年8月15日) 2024年11月4日閲覧

ARIGATO和のすてき | 意外と長い! 金魚すくいの歴史とは? | (2018年7月28日) 2024年11月4日閲覧

百科事典AQUARIUM | 「餌金」 2024年11月4日閲覧


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