オグロヅルを守るブータンの試み
全長120cm、翼開長 180 – 200cm。その名の通り尾が黒く、首回りと、翼の先端側も黒くなっています。また肌が剥き出しの赤い頭頂部も特徴です。インドや中国、チベットの標高 2600 – 4900m にある湿地などに生息し、5 – 6月になると水深30cm程度の大きな水域に巣を作り繁殖します。
越冬地はブータンなどが知られています。ブータンではオグロヅルを「天国の鳥」として尊敬されており、文化的および歴史的に重要な存在です。特に美しい湿原が広がるフォブジカ渓谷では毎年300羽ものオグロヅルが飛来します。当地の村ではこの谷にやってくるオグロヅルを守るために、電線を引かず、電気のない暮らしをしているそうです。民家やホテルはソーラーパネルを屋根に設置し、一日に限られた時間だけの電気供給で毎日の生活を送っています。毎年11月になるとオグロヅルの飛来を祝い、祭りが開かれるなど、フォブジカ渓谷では自然と貴重な生き物を大切に守り続けています。
参考文献
鹿児島市平川動物公園 | HIRAKAWA Zooかん | オグロヅル 2024年11月23日閲覧
周南市 | ナベヅル資料室 | 世界のツル類 | (2017年8月24日) 2024年11月23日閲覧
幸せ経済社会研究所 | ブータンの「オグロヅルを守る取り組み」 | (2013年6月6日) 2024年11月23日閲覧