オオハクチョウ Whooper swan


鳴く?鳴かない?ハクチョウ

全長140cm、翼開長205 – 275cm、体重オス7.4 – 15kg、メス8.2 – 9.2kg。アイスランドやユーラシア大陸北部などで繁殖し、冬季になると南下し、イギリスやスイス、イタリア北部、黒海沿岸、カスピ海、中国東部、朝鮮半島、日本などに渡来し、越冬します。

水草を好んで食べ、主に草食ですが、時には昆虫、貝、甲殻類も食べます。お尻に油脂腺というところから分泌される油を羽つくろいで塗り付け、撥水性を持たせ、それによって羽毛の間に空気をためられるようになり、それが浮き袋の役目を果たしています。ハクチョウは、夜間は水上で眠ることもあります。地上の天敵から襲われないよう頭を羽に入れて眠ります。翌朝、再び飛び立ち、日中は採食に出かけます。

英名のWhooperとは「ワーッと叫ぶ人」の意味ですが、鳴き声はトランペットのようで「コオー、コオー」と鳴きます。ハクチョウは古くから象徴的に物語で語られることが多く、西洋では「ギリシア神話」、「白鳥の湖」、「白鳥の王子」、「ニルスの不思議な旅」、日本では「日本書紀」に羽衣伝説として登場します。ちなみに同じくハクチョウの仲間で有名なコブハクチョウの英名は「Mute Swan」です。Muteは「鳴かない」という意味でオオハクチョウの名前とは対称的です。米国にはナキハクチョウ(Trumpeter Swan)という種もいますので、鳴かないことの方が珍しいのかもしれません。

参考文献

平内町 | 生涯学習課 | ハクチョウの生態 | (2023年3月24日) 2024年9月15日閲覧

Cassels, James. Swans: Mute or Whooper? ARRANBIRDING.co.uk 2024年9月15日閲覧

Trumpeter Swan. All About Birds, Cornell University. 2024年9月15日閲覧


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