Acanthopagrus latus (Houttuyn, 1782)
地域により種別されるキチヌ
体長45cm。インド西太平洋の温帯域に分布しており、日本では千葉県・兵庫県~九州沿岸に生息しています。クロダイ(チヌ)とよく似ていますが体色はやや白く、体高は高く、腹ビレ、臀ビレ、尾ビレ下部が黄色いことが特徴です。
クロダイとの確実な見分け方は背ビレのつけ根から側線までの鱗の数で、キチヌは3.5枚で、クロダイは5.5枚以上となっています。また、キチヌはクロダイに比べ、汽水域を好み、四万十川では河口から約50km上流まで遡上することが分かっています。
世界中に広く分布していると考えられていましたが、地域により種レベルでの違いがあり、分類が進んでいます。例えば沖縄に生息するキチヌはオキナワキチヌAcanthopagrus chinshira 、オーストラリア種はオーストラリアキチヌAcanthopagrus australis となります。

参考文献
WEB魚図鑑 | キチヌ 2025年4月26日閲覧
高知大学理工学部生物科学科 海洋生物学研究室 | キチヌ Acanthopagrus latus (Houttuyn, 1782) | 遠藤 広光 (2003年10月) 2025年4月26日閲覧