伊勢物語に出てくる「都鳥」とは?
体長約45cm。体の上部は黒く下部は白くなっており、まっすぐ伸びた嘴は朱色で、毛に覆われない脚はピンク、虹彩は赤色です。ユーラシア大陸に分布し、日本には旅鳥や冬鳥として飛来します。英名は牡蠣(oyster)などの二枚貝を食するところが由来となっています。
さて、古今和歌集や伊勢物語には都鳥の名が出てきますが、その鳥はミヤコドリなのか?ユリカモメなのか?江戸時代より諸説混在していました。この鳥を「ミヤコドリ」と名付けたのは江戸時代の文人、北野鞠塢(佐原鞠塢)です。著書『都鳥学』で都鳥=Oystercatcher説を述べたのがきっかけです。それからはOystercatcher説が優勢でしたが、1944年に熊谷三郎『都鳥新考』でユリカモメ説発表してからは、都鳥=ユリカモメ説が優勢となってきました。また東京都は昭和40年に都の鳥として「ユリカモメ」を選定したことで、現在では都鳥と漢字で書くとユリカモメを連想される人が多いことでしょう。
参考文献
目に見えるいきもの図鑑 | いきもの図鑑 | 鳥類図鑑 | ミヤコドリ 2024年6月16日閲覧
サントリーの愛鳥活動 | 日本の鳥百科 | ミヤコドリ 2024年6月16日閲覧
C.E.C | コラム | 徒然野鳥記 | 第19回ミヤコドリ | (2003年6月2日) 2024年8月12日閲覧
鳥便り | 鳥へぇ | 都鳥 2024年8月12日閲覧