獲物を辛抱強く待つ、動かない鳥

アフリカ大陸東部から中部の湿地帯に生息する大型の鳥類です。頭頂までの高さは110 – 140cm、翼開長230 – 260cm、体重4 – 7kg。巨大な嘴は19 – 24cmあり、和名は「嘴の広いコウノトリ」に由来し、英名は靴のような嘴の意味です。

ハシビロコウの分類については以前から諸説があり、コウノトリ目の下位に分類することが主流でありました。ハシビロコウが行う求愛や威嚇の際にクチバシを打ち鳴らして音を出す「クラッタリング」はコウノトリの仲間に見られる行動です。しかし骨格はペリカンに似ていて、首をすくめて飛ぶ飛ぶ姿勢はサギに似ていて、未だに謎の多い鳥ですが、近年の近年のDNA分析による分類ではペリカン類に近いことが分かってきました。種としてはシュモクドリが近縁です。

動物園では動かない鳥として人気です。野生では湿地の浅瀬で魚が呼吸のために水面に上がってくるのをじっと待っています。獲物を見つけると瞬時に飛びかかり、大きなクチバシでしっかりと捕まえます。主な獲物はハイギョなどの魚です。狩りの成功率は約60%だそうです。

ハシビロコウは狩の瞬間以外は動作はゆっくりしています。飛翔時の羽ばたきは鳥の中で最も遅く、毎分150回程です。飛ぶことは稀でエサが捕れないときに場所を変えるために移動します。最大で100 – 500mくらい飛ぶことは可能と言われています。

動かない鳥ハシビロコウ

参考文献

千葉市動物公園 | 不思議の国のハシビロコウ 2024年7月15日閲覧

高知県立のいち動物公園 | ハシビロコウ 2024年7月15日閲覧

FNNプライムオンライン | 特集 いきものディープランド | 「ハシビロコウ」の“爆音すぎるコミュニケーション”が衝撃的…どんな時にするのか聞いてみた | (2021年6月5日) 2024年7月15日閲覧

アニコムどうぶつコミュニティー | 動かないだけじゃない!ハシビロコウの特徴&魅力がわかるマメ知識 | 佐藤 華奈子 | (2024年2月14日) 2024年7月15日閲覧

Hamerkops, pelicans and shoebills are related. The Pterosaur Heresies. (2021, December 24) 2024年7月15日閲覧


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