Osteolaemus tetraspis (Cope, 1861)
夜行性で臆病なワニ
サハラ砂漠以南の西アフリカギニア湾湾岸諸国の淡水域からザイールのコンゴ川流域など熱帯雨林雨林地帯に生息します。全長約200cmで口先が短く原始的なクロコダイルです。
夜行性で、日中は巣穴や木の根の間の隙間でひっそりと過ごし、夜になると獲物を求めて水中に入り活動を始めます。魚、貝、カニ、カエル、イモリ、など、小型の動物を餌にします。大きく球状に発達した奥歯を持っているので、貝やカニを噛み砕く時に時に役立ちます。強そうな見た目と違い臆病で危険を察知すると水中や狭いところに隠れます。ワニとしては小型なので外敵から身を守る必要があるからです。
西アフリカでは、ナイルワニ(Crocodylus niloticus)、アフリカクチナガワニ(Mecistops cataphractus)、本種ニシアフリカコビトワニ(Osteolaemustetraspis)の3種が生息しています。ほとんどの民族が宗教的または歴史的な愛着をワニに抱いており、ワニがいなくなれば川は干上がると信じて、水の持続性と関連づけられています。またワニはトーテムとして崇拝され、地域の穀物倉庫の守護神として使われていました。ワニの胆汁は強力な毒であると広く信じられており、現地ではワニ肉を食することはありません。本種やアフリカクチナガワニは遭遇することさえ少なく、生態はまだ研究の余地があります。

参考文献
京都市動物園 | どうぶつ図鑑 | ニシアフリカコガタワニ 2024年7月13日閲覧
タノシモ | いきもの図鑑 | アクア・トト ぎふ ニシアフリカコガタワニ 2024年7月13日閲覧