Prionurus scalprum (Valenciennes, 1835)
尾びれ付け根の三の字が目印です
東アジア沿岸の暖海域に生息します。成魚の全長は約40cm、最大で50cmを超えます。尾ビレの付け根には4-5個の棘があり、棘の周りには楕円形の黒っぽい斑点があります。そのうち3個の斑点は大きく目立つもので、地方名「サンノジ」はこの斑点を漢字の「三」に見えることが名前の由来です。棘は最大の武器であり、敵から身を守るために使います。この棘には毒はありませんが、背鰭や臀鰭、腹鰭にある棘には毒があることがわかっています。
磯臭さのため商品価値が低く、市場に流通していません。海藻を主食としており、消化のために内臓が長く、磯の香りが内臓から身に移りやすいのが磯臭さの原因です。しかし近年では匂いを取り除くためにキャベツを餌にした養殖魚が寿司として商品化されたり、未利用の魚を活かす試みが出てきています。


参考文献
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑 | ニザダイ 2024年7月13日閲覧
東京島しょ農林水産総合センター | 東京おさかな図鑑 | ニザダイ 2025年5月25日閲覧