Rhinopias frondosa (Günther, 1892)
体長18cm。インド洋・西太平洋のやや深い岩礁域に生息します。背ビレと胸ビレが発達しており、ボロ布を纏ったような独特の容姿が特徴です。英名のWeedyは雑草と言う意味です。ボロ布や草のように見えるのは体に皮弁という皮膚が変化してできた毛状突起が沢山あるからです。
体色は褐色系で黄、赤、紫と色のバリュエーションが豊富です。このような容姿は周りの環境と同化するためのカモフラージュです。移動する時も胸ビレや骨盤を使い這うように動きます。時には海底を転げ落ち、前後に揺れるなどして海底を漂う浮遊物のような擬態が見られます。実はこの擬態は餌を獲る時に効果を発揮します。小さな甲殻類や魚を待ち伏せして獲物を待ち、近づいた途端に大きな口で吸引して捕食するのです。
また他のフサカザゴ科の魚と同様にヒレの棘に毒を持ち、脱皮も行います。脱皮は数週間ごとに行われ脱皮後は体色が変化することもあります。ボロカサゴは泳ぎ回ることが少ないので寄生虫や藻類が皮膚に付着しやすく、脱皮はそれらを取り除く役目があるようです。

参考文献
MAX DIVE Bali | お魚のおもしろ生態 | ボロカサゴ 巧みなヒレ使いと大きな口、レアな魚を探ってみた | (2022年12月4日) 2025年4月13日閲覧
“Rhinopias Scorpionfish Care Guide” Reef2Reef. 2025年4月13日閲覧
Sutton, Alan (2017, November 13) “Weedy Scorpionfish – Facts and Photographs” seaunseen. 2025年4月13日閲覧
Gosnell, Jeremy “Rhinopias Scorpionfish” Tropical Fish Magazine. 2025年4月13日閲覧