血液型のRhはアカゲザルの英名に由来
頭胴長47 – 64cm、体重5 – 9kg。ニホンザルに似ていますが、約20 – 30cmの尾があります。アフガニスタンからインド北部、中国南部にかけて生息しており、アカゲザルは基本的にメスを中心とした群れで生活しています。ニホンザルと同様にオスは大人になると生まれた群れを離れて、他の群れに移動します。
維持が比較的容易で、入手が容易で、解剖学的にも生理学的にも人間に近いため、実験動物として利用されることも多く、1959年にリスザルと共に霊長類として最初に宇宙飛行を行ないました。ちなみにRh式血液型の「Rh」は、アカゲザルの実験から発見されたことに因み、英名の頭文字からつけられました。
さて、日本には元々生息していなかったアカゲザルですが、1995年に房総半島南端部で野生化しているのが確認されました。もともとはペットあるいは動物園、観光施設等で飼育されていた個体が逃げ出したり、放されたりしたものと考えられています。2005年には特定外来生物に指定して防除を行なっていますが、ニホンザルと遺伝子的に近いために交雑することで遺伝子汚染の問題が広がっています。
参考文献
「アカゲザル防除通信」アカゲザル等防除連絡会. 千葉県環境生活部自然保護課 (2023年3月) 2024年9月22日閲覧
川本 芳, 川本 咲江, 川合 静, 白井 啓, 吉田 淳久, 萩原 光, 白鳥 大祐, 直井 洋司.「房総半島に定着したアカゲザル集団における ニホンザルとの交雑進行」霊長類研究 2007年 23巻 2号 p. 81-89 2024年9月22日閲覧
日本赤十字 | 赤十字NEWS | 輸血なるほどヒストリー vol.3 | (2023年9月号) 2024年9月22日閲覧
ナショナルジオグラフィック | ニュース | サルの宇宙旅行から50年 | (2009年5月19日) 2024年9月22日閲覧