Melichthys vidua (J. Richardson, 1845)
特異な体色のモンガラカワハギの仲間
体長30cm。モンガラカワハギ科の仲間であり、岩手県以南の日本からインド、西太平洋の熱帯域に分布しています。体色は緑暗色で顎部がやや黄色味があり、尾鰭はピンク色、胸鰭は黄色、第2背鰭と臀鰭は白色です。肝臓などの内臓に、猛毒パリトキシンを蓄積する場合があり、身もあまり美味しくなく、食用には向がないようです。
モンガラカワハギ科の魚は主に熱帯域に生息しており、近縁のカワハギ科との違いは第1背鰭の棘数がカワハギ科が2本に対してモンガラカワハギ科 は3本あること等に違いがあります。3本の棘はトリガーのような構造のロックで岩穴などに身体を固定させることができます。最新のファッションに身を包んだかのような奇抜な色彩のモンガラカワハギ科ですが、系統分類学的にはカワハギ科よりも原始的な形質を持つことが分かっています。

参考文献
市立しものせき水族館 海響館 | 海響館の生き物紹介 | クロモンガラ 2025年4月27日閲覧
川瀬 裕司 「モンガラカワハギ科 (Balistidae) とカワハギ科 (Monacanthidae) 魚類の繁殖行動とその進化」魚類学雑誌 1998 年 45 巻 1 号 p. 1-19. 2025年4月27日閲覧
天城町文化遺産データベース | 資料情報 | クロモンガラ 2025年4月27日閲覧