Lutjanus argentimaculatus (Forsskål, 1775)
よく似たシガテラ毒魚に注意
全長80cm。アフリカ東部からオーストラリア北部にかけて、インド西太平洋の熱帯、亜熱帯域に広く分布しています。日本では主に南九州から沖縄などの南西諸島にかけて生息しています。
体色は緑褐色で腹部や鰭が赤みを帯びていて、各鱗の中心が黒いので、斑点が整列しているように見えます。
ゴマフエダイはフエフキダイ科の中でも大型で最大で120cmまで成長する個体もいます。ただし、大型になるほどシガテラ毒のリスクが高まりますので食用とする際には注意が必要です。シガテラ毒はサンゴ礁に生息する植物性プランクトンである底生性渦鞭毛藻類によって生産され,食物連鎖によって魚の毒化が起こります。シガテラ中毒になると唇、手足のしびれや激しい下痢症状が現れオセアニアや南太平洋の島々では毎年2万人以上もの人が中毒となっています。中毒の原因となるシガトキシンは煮ても焼いても消えないので、調理で防ぐことができないのです。
ゴマフエダイによく似たバラフエダイLutjanus boharはシガテラ毒を保有する個体が多く、販売は自粛されています。バラフエダイは鱗に黒い班はなく、尾鰭がV字になっていることで見分けられます。

参考文献
釣り百科 | ゴマフエダイ【胡麻笛鯛】 2025年5月4日閲覧
高知大学理工学部生物科学科 海洋生物学研究室 | 2014年9月の魚 | ゴマフエダイ 2025年5月4日閲覧
札幌市 | 札幌市保健福祉局保健所 | 有毒魚ハンドブック | (2003年3月31日初版) 2025年5月4日閲覧
株式会社東邦微生物病研究所 | お役立ち情報 | シガテラ中毒について 2025年5月4日閲覧
東京都 | 保健医療局 | バラフエダイ 2025年5月4日閲覧