家族で子育て、新世界のサル

ブラジルの北東沿岸部に生息します。体長は約18 – 19cm、尾長24 – 31cm、体重230 – 260gの小型のサルです。耳が白い長い毛で覆われているのが特徴です。他のマーモセットと同様に爪は鉤爪になっていて、木の上で生活しやすいようになっています。しかし足の親指だけは他の霊長類と同じ平爪であり、その方が食べ物を掴みやすいのかもしれません。

小鳥のような甲高い鳴き声でコミュニケーションをとり、食べものを分け合うなど、他の霊長類では認められない、ヒトとよく似た行動が観察されます。年に2回ほど出産し、双子で生まれることが多いようです。オス・メスのペアとその子供たちからなるファミリーで暮らし、母親だけでなく父親や兄姉も子育てを行います。

マーモセットとは新世界の小型のサルのことを指します。ヒトに近縁な真猿類であるマーモセットは実験動物としてもよく利用されています。特に脳神経科学の分野では脳内におけるさまざまな遺伝子発現に役立っています。

鉤爪を使いぶら下がるコモンマーモセット

参考文献

WWF JAPAN | 飼育員さんだけが知ってるあのペットのウラのカオ | コモンマーモセット 2024年8月24日閲覧

Cawthon Lang KA. (2005, May 18). Primate Factsheets: Common marmoset (Callithrix jacchus) Taxonomy, Morphology, & Ecology. Wisconsin National Primate Research Center. 2024年8月24日閲覧

国立大学附置研究所・センター会議 | インタビュー | 中村 克樹 京都大学 霊長類研究所「かわいい小さなサルが、人類の福音に――その老化研究が広げる、ヒトの健康長寿の未来」| (2021年8月4日) 2024年8月24日閲覧

東京工業大学 | 東工大ニュース | 子育てと子の愛着の科学 ー 日頃の育児で子ザルも甘え方を変える | (2024年2月22日) 2024年8月24日閲覧

marmoset. Cambridge Dictionary. 2024年8月24日閲覧


PAGE TOP