Tursiops truncatus (Montagu, 1821)
見えなくても超音波でわかります
熱帯~温帯の陸近くの世界中の海に生息するよく知られたイルカです。成体の体長は2 – 4m、体重は150 – 650kgと生息地によって差があり、寒い地域の個体の方が大きくなる傾向があります。
泳ぐスピードは移動時は時速30km程で、最速で時速60kmに達することもあります。ジャンプ力にも優れ、飼育下では6mもの跳躍が可能です。、潜水時間は数分程、深さは500m以上潜ることができるなど、イルカの中でも特に運動能力に優れています。
イルカは知能が高く、特にコミュニケーション能力に優れている動物です。”ホイッスル”や”クリック”などの音を「言葉」のように交互に音を出し合い、まるで人間の会話のようです。
またイルカは、超音波を使って物の位置や形を知ることができます。具体的には、自分が発した音が何かにぶつかって返ってきたもの(反響)を受信し、その方向と所要時間を参考にして対象物の位置を把握します。これはエコーロケーションと呼ばれ、イルカ以外でも、コウモリやマッコウクジラなど一部の動物だけが身につけた特殊な能力です。視界に制約がある海の中で、餌を見つけ、危険を察知するための「音で見る」能力です。
参考文献
新潟市水族館マリンピア日本海 | イルカQ&A 2024年7月15日閲覧
森阪 匡通『イルカの音声コミュニケーションと その制約要因』日本哺乳類学会2009 2024年7月15日閲覧
LAB to CLASS | イルカ・クジラⅣ FACT SHEET | 音で見える?世界 2024年7月15日閲覧