毒をものともしない天敵とは
全長は最大で15cmになる日本固有のカエルです。主に東日本に生息し、西日本に生息するニホンヒキガエルとは亜種の関係です。背中には円形の突起状の隆起(イボ)が多数あります。また鼓膜の上には耳腺と呼ばれるやや大きい縦長のイボを持っており、このイボから神経系の毒を分泌します。成体だけでなく幼体のオタマジャクシにも毒があることが知られています。
元々生息していなかった北海道では人為的に持ち込まれた個体が繁殖し、問題となっています。素手で触るとかぶれたり、口に入ると、腹痛や嘔吐などを引き起こしたりしますので注意が必要です。しかしそんな無敵のヒガシヒキガエルにも天敵がいます。それはアライグマです。しかしアライグマも本来道内にはいない外来種なので、アズマヒキガエルの増加は結果的にアライグマの個体数を増やすことにも繋がってしまいます。しかし何故アライグマは毒をもろともしないのか?そんな疑問が生まれますが、実はアライグマは毒抜きを行なっているのです。土に擦り付けたりすることで余分な毒を出させてから食することが研究で分かっています。アライグマの習性である洗うという行為は身の安全のために重要な役目を果たしているようです。
参考文献
札幌市円山動物園 | 動物紹介 | アズマヒキガエル | (2024年1月6日) 2024年11月24日閲覧
両生類保全研究資料室 | アズマヒキガエル 2024年11月24日閲覧
TBS NEWS DIG | ガマガエルが北海道で大量発生 誰かがやらなきゃ…“国内外来種”アズマヒキガエルから北海道の生態系を守る | (2023年5月29日) 2024年11月24日閲覧
到津の森公園 | 名誉園長の部屋 公園だより | アライグマはなぜ洗うのか仮説 | (2017年7月31日) 2024年11月24日閲覧